今回は、Pythonにおける「演算子」についてお話します。
プログラムを書く際に演算子は必ず使うものですので、ここでしっかりと覚えていってください。
演算子とは
そもそも演算子とは、値の代入や比較、計算などを行うときに使うものです。
実際にどのようなものがあるか見ていきましょう。
今回紹介する演算子の種類は、
- 代数演算子
- 代入演算子
- ビット演算子
- 比較演算子
- 論理演算子
- 文字列演算
- 加算子/減算子
があります。
順番に説明していきます。
それぞれの演算子について
代数演算子
代数演算子とは、数値の演算である下のような
- 加算(足し算)
- 減算(引き算)
- 乗算(掛け算)
- 除算(割り算)
などの四則演算や剰余、累乗などの計算を行うときに使用することが多いです。
また、代数演算子は算術演算子と呼ぶこともあるんので頭の片隅に覚えておいてください。
使い方はサンプルコードを参考にしてみてください。
# 加算 [ + ]
a = 10 + 5
b = 10
c = a + b
# 減算 [ - ]
a = 10 - 5
b = 10;
c = a - b
# 乗算 [ * ]
a = 10 * 5
b = 10
c = a * b
# 除算 [ / ]
a = 100 / 5
b = 5
c = a / b
# 剰余 [ % ]
a = 10 % 3 # a = 1
# 累乗 [ ** ]
a = 10 ** 3 # a = 1000
代入演算子
代入演算子とは、「a = b」のように“ = ”(イコール)を使って、左辺に右辺の式や値を代入することができます。
この代入演算子はプログラミングの勉強をしていれば理解はしやすいと思います。
数学のイコール(等しい)とは違うので注意してくださいね。
# 数値を代入
b = 10
# 先ほど代入した b の値を a に代入
a = b # a = 10
# 式を代入
a = (b + 5) / 3
# 文字列を代入
str = "abcde"
ビット演算子
ビット演算子とは、整数値やビットなどを評価する際や該当の操作を実施するときに使う演算子です。
ビット[bit]とは、コンピューターが扱う情報量の最小の単位のことを言っており、ビット[bit]は8ビットの組で1バイト[byte]となります。
演算子 | 式 | 説明 |
ビット積 | $a & $b | $aと$bの両方のビットがセットされていると1、されていないと0 |
ビット和 | $a | $b | $a または $b のどちらかにセットされていると1、されていないと0 |
排他的論理和 | $a ^ $b | $a または $b のどちらか一方にセットされていると1、両方がセットまたはセットされていないと0 |
否定 | ~$a | $a の各ビットがセットされている場合は0、セットされていないと1 |
左シフト | $a << $b | $a のビットを左に $b ビットシフトする。各シフトは2をかけることを意味します。 |
右シフト | $a >> $b | $a のビットを右に $b ビットシフトする。各シフトは2を割ることを意味します。 |
比較演算子
次に、比較演算子についてです。
2つの値を比較するときに使用する演算子であり、比較演算子は値の等しい、等しくない、~より少ない、~より大きいなど、いろいろな種類があるのでそれぞれ説明していきます。
式 | 説明 |
a == b | 等しい |
a != b | 等しくない |
a <> b | 等しくない |
a < b | ~より小さい |
a > b | ~より多い |
a <= b | ~より少ないか等しい |
a >= b | ~より多いか等しい |
a in b | aにbが含まれるか |
a not in b | aにbが含まれない |
論理演算子
論理演算子とは、比較演算子を組み合わせることで、より条件を複雑に詳しく指定したいときなどに使用します。
例えば、右辺の条件式と、左辺の条件式を一緒に評価して条件分岐したい時などに使用することができます。
式 | 説明 |
a and b | aとbが真(true)の場合に真(true) |
a or b | aかbのどちらかが真(true)の場合に真(true) |
not | aが真(true)の場合に偽(false)、偽(false)の場合に真(true) |
文字だけだとあまりピンとこないのでサンプルコードを見てみます。
a = 10
# 論理積 [ and ]
if a > 5 and a < 15:
print(" 左辺の条件式と右辺の条件式が真(true) ")
# 論理和 [ or ]
if a > 5 or a < 5:
print(" 左辺の条件式と右辺のどちらかが真(true) ")
文字列演算
文字列演算子は、[ + ]で文字列と文字列を連結する方法や、[ * ]で文字列を繰り返す処理などがあります。
具体的には、
str1 = "Samurai"
str2 = "Engineer"
print(str1 + str2) # 文字列の結合
print(str1 * 3) # 指定した文字列分繰り返す
print(str1[3]) # 指定した位置の文字列を取り出す
print(str1[1:3]) # 指定した範囲の文字列を取り出す
このようになります。
指定した範囲の文字列を取り出したり、することもできるので便利ですね!
加算子/減算子
最後に加算子と減算子についてですが、他のプログラミング言語でよく使われる、インクリメント[ ++ ]やデクリメント[ -- ]は使用することができません。
Pythonでは代わりに[ += ] や [ -= ]を使います。
こちらもサンプルコードを見ていきましょう!
num = 10
num += 1
print(num)
# 実行結果 [ 11 ]
num -= 1
print(num)
# 実行結果 [ 10 ]
まとめ
今回は、Pythonにおける演算子の紹介や使い方などを紹介しました。
基本的な使い方や注意点、応用などもあるので今からPythonを勉強してみたいという方や、演算子ってどんなのがあったかな?と復習するのにも使ってください!